四本の糸


むかしむかし日本国内のあるところに日本語学校がありました。世界中のあらゆるところからたくさんの人が来て、ともだちになったり、喧嘩したり、ときには恋も、・・・実ったり悲劇に終ったり、いろんなことがありました。日本語ネイティヴの教師たちは、仕事を通じて世界中の個性的な人々に触れ、21世紀にぜひとも必要な異文化理解、異文化交流の実践を重ねました。もちろん本来の日本語教育においても日々上手におしえるための工夫を凝らし、ひとりひとりが教える技術を磨くと同時に「しすてむ」を構築して、いまだ満足せず、改良を加え続けています。教師の間でもごたごたがあったり、美しい助け合いもありました。改良はいまだに続いているとも言います。また別のある学校では、教師たちは待遇のあまりのひどさに立ち上がりました。健康保険、厚生年金、雇用保険労災保険の非常勤への適用を要求項目のひとつに掲げました。それは酷い目にあった学生たちのためでもあります。パスポートの取り上げ廃止と実体のない校長、主任の配置を要求しました。そして、最後には正義が勝ちました・・・となるかなあ?


・・・というような散文形式で書く虚構の物語の構想を練っている途中ですが、(小説というのはクチハバッタイ)。
さて、虫のいい話、噴飯ものの話しが続くので、食事中や飲み物の途中の方は、まず全部嚥下してください。
よろしいですか?・・・ごっくんしましたか。ええと、なんでございます、ネタ募集中です。つまり、上の設定にはまるエピソードをおもちの日本語学校現場の職員、学生の皆様、ご協力をお願いします。


長年引っかかっている嫌な事を(虚構の中に吐き出して)すっきりするチャンスです。
学校で出会ったすばらしい個性を紹介するチャンスです。
海外からの学生が私たちに教えてくれた文化,風習、考え方などとともに、
外からみた日本、日本人の像を、それも多様な像を紹介するチャンスです。
いや、チャンスにするよう努力したいと思っています。

作品が出来上がって、日本語教師も手にすることでばらばらの教師が連帯する
きっかけになればいいなあと思います。


私は、一般社会に日本語学校の実情を知らしめるために書こうと思います。
現在日本語学校の抱える問題を日本社会に問うために書こうと思います。
しかし、それ以上に異文化交流のすばらしさ、文化や国籍が違っても、
フツーの人がフツーにつき合えるのだということ、
日本語を教える仕事の素晴らしさを紹介しようと思います。


単に美化するだけでは騙しになってしまいますので、暗黒部分の警告も入れざるを得ません。
いいところも悪いところもぜ〜んぶ、書きます。そのためには大勢の人に読まれなければなりません。
ですから30万部という、この出版不況と活字離れのなか、正気とは思えない売り上げ目標をかかげ、
一級品のエンターテインメントとして世に送り出すつもりです。


決意表明をしてしまっておりますが、私は。だいじょうぶなのでしょうか。



巷では選挙戦が始まり、見も知らぬ人から「なにとぞ、なにとぞ」とお願いをされてうっぜえ、
とお感じの皆様には申し訳ありませんが、こちらのほうも、なにとぞ、なにとぞ・・・


あっ、忘れていました。
万一目標通りベストセラーになったら、その収入をどうするか、についてですが、
もちろん、syuninchanは理想の日本語学校設立などという無謀な企てはしません。たぶん。しないだろうと思います。
すごく余裕がある場合にだけ、かつ、条件が揃えばやるかもね。
まず自分の生存のために使います。使わせていただきます。
それでも余ったら、ネタを提供してくださった方を一流レストランにご招待します。
もしさらに使い切れないマネーがあったら、私の考える人類の存続確率を高める方向で、
あるいは、豊かな国の犠牲になって貧困を抱えている国のしすてむ改善のために投じたいと思います。


え?なんですい? 日本語業界をネタにしていながら、日本語業界に報いる考えがないのじゃないか?
へいへい、一見,そう見えるかもしれませんが、ね、これが旦那、「作品そのもの」が十二分に
業界のプラスになっているはずのものなんですよ。分った?分って、ね。