昨日は男性歌手が日本語でボサノバを歌う

ジーニャビジーノというトリオの演奏を生で聴いた。


ドラム、パーカッション担当のイタミーニョ氏は、別グループでは
日本では珍しいリンガラ音楽(旧ザイール)を演奏するバンドのまとめ役的
存在だったが、こちらは惜しくも解散してしまった。
下は、そのJAKI(=イタミーニョ)さんのHP
http://homepage.mac.com/jakiswede/1congo/14lingala/140lingala_fr.html
アフリカでの太鼓修行の話は、面白すぎる。
海外に興味のある日本語教師の方にぜひ読んでほしい。


私の目当ては、中心のボーカルの人には申し訳ないが、
グルーヴ感の確かなパーカッションで、件の演奏家
ボサノバはどんなものか聞いたことがなかったので聞きに行ったのだった。


今日の演奏は、腰のしっかり座ったBPMのキープがタイトな
(のだろうと素人には感じられる)リズムセクションに重ねて、
適度に脱力した聞きやすい声のボーカルと、
ぴたっと合わせるでもなく、かといってはずすでもないキーボード
(ピアノと呼称が分からないがよくある電気的鍵盤楽器)の伴奏で、
全体がみっつの位相からなる緩やかな波のようで、
1時間で7〜8曲聞いた中で、脳内ドーパミンがぷちゅっと
分泌されることが2回ほどあった。一回はちょっと唸りそうになった。
ボサノバだから、二回もあれば十分過ぎるぐらいである。
その他は揺れながら脱力感に浸れる良い時間を過ごせた。


ボサノバの有名曲キャリオカを大阪に置き換えたのや、
中原中也の詩をボサの波に乗せてぐるっと琵琶湖一周させた曲やら、
地味そうで、実はバラエティのある大人向きの飽きさせない内容だった。


このつかずはなれずのたゆたう感じに値打ちがあるのだな、ボサノバはと、
再確認した。
ボサノバ最高!
いろんな最高な音楽の中のひとつだ。


実はこのゴールデンウイークはグルーブに浸ろうと決めていたのだ。
ちょうど、岩波新書から久保田麻琴さんの本が出ているのを前の
日曜日に見つけて、そこにグルーブのこつも出ていたので、参考にして、
自分の口で、地下鉄車内では頭の中で、タタタ、タタタ、タタタ
3拍子や2拍子の頭をずらしたりして、一人複合リズムを回し続け
止まらなくなったのだった。


それで、ビジーニャビジーノに行く前は、朝から近所の公園に行って、
このところほとんど触ってないアルトサックスを吹いたりした。


日本語教育の話はどこで出てくるのか待っている人には悪いが
今日はその話は出ない。


敢えて言えば、外国の音楽をやるにあたって、
原語でやるという選択肢を選ぶ人が圧倒的に多い中で、
日本語に置き換える作業を行っているビジーニャビジーニョを聞いて、
日本人の音楽受容について、それぞれ自分で考えてみれば、と言っておく。
おれはそんなことより、まずグルーブだ。


・・・みたいにグルーブグルーブとうれしがって自分で
ドーパミンを出し、ヒトの演奏を聴いてまたドーパミンを出し、
さらに家に帰って、昔自分で作ったアフリカ風リフを思い出して
蜿々キーボードでたたき続け、
その結果、昨日の晩から頭痛がひどくなり、今日は
せっかくの連休の1日がめちゃめちゃ活動低下した。
下地に日頃の脳の酷使、目の疲れがあったようなのだが、
自分で作る脳内ドーパミンは副作用の心配はないと思っていたが、
ひょっとすると後からセロトニンが出過ぎるなどの副作用も
あるのかもしれない。


深夜を過ぎて、頭痛は収まったが、今度は目が冴えてしまった。
それで、午前2時にこんな話を綴っているのだった。


明日は体調が良ければ軽いスポーツの日にしよう・・・
以上、主任のGWレポートでした。