講習会にあたっての所感

ええ、関西の日本語学校でシュニンとなり、はや5年が経過しました
が、3校で主任を経験、非常勤としてはさらに数校・・・
私の運が悪いのか、思うように仕事をやらせてもらえない、経営者と
ソリが会わない、そういうことが続いておりますが、本人は自分が悪
いとは全然考えていないので、現状に適応するだけでは「悪」に加担
することになるぐらいに考えてます。


このブログの「理想の日本語学校」というところを読んでいただけれ
ば、理解、納得していただけるのじゃないかと思います。
学校とそこに所属する日本語教師が、社会的観点から、そして教育的
観点から妥当だと言える環境は、待っているだけでは整ってきません。
教師自身がアクションを起こさなければ変わらないでしょう。
私自身ささやかながら、なにかを始めようと手探りながら動き始めて
います。夏期特別講習会もそういったもくろみの一つです。


もっとも嘆かわしいのは「金がない」のを理由に十分な人員が確保
されず、教育内容について教師間で話合う時間や、経験を共有する
ための研究会、新人を研修する時間さえままならない点です。
結局、経営的には顧客である学生に対して「不実な」内容のサービ
スしか提供できておりません。


経験や自信のない教師、社会人としての経験が不足で企業としての
常識的ありかたからの逸脱をおかしいと思わない教師、もうあきら
めている教師ばかり増えて行くのには危機感を覚えます。
15年前、私のような小説を書くために片手間に日本語教師をやっ
ているものでも、廻りに真面目で実力のある教師がいたので、少々
おかしげな経営者であっても、歯止がかかっていたの安心でした。
若くして、今から日本語業界に足を踏み入れようとする人は本物に
接する機会をあらかじめ奪われ、まがいものを「そんなもんか」と
平然と受け入れているように感じます。


日振恊の「実践研究セミナー」に4年前参加しましたが、
日本語教師の質の向上を、日本語教師日本語学校の社会的地位の
向上につなげようというスタッフ側の意気込みと熱意を感じました。
経営サイドは上っ面の言葉はどうあれ、結局は「道具」としてしか
見ておらず、昨今では学生からも「敵の一味」のような視線を浴び
せられたりするなかで、ここでは「一人前の職業人」として扱われ、
参加社同士互いに向上しようとする仲間として振る舞うことができ
ました。
昨日このブログで告知した夏期特別講習会も、内容は異なりますが、
そういった自負を持てるものにしたいと思います。


講習会の内容は、たとえ混乱した現場にあっても自分の足で立ち、
自分の頭で考えられるような最低の智識と知恵、そして若干の勇気
を持って帰ってもらえるものにします。


応募希望者はまだゼロです。
応募者があり次第このこのブログで報告します。
どうか、誰かが応募したら、私も・・・と思わず、自分が最初に
なってやろうと勇気を出してご応募ください。


講習会の内容に質問のある方も、遠慮なくメールでお問い合わせ
ください。