犬も歩けば・・・の巻


謹賀新年!
お正月気分も抜け始めたころに、ようやく新年のあいさつです。



去年11月から自分の中ではプライベートの生徒獲得キャンペーンを始めようとしていたのですが、駅ばりポスターの掲示、コミュニティ誌への広告掲載、駅頭でのチラシ配りを始めたところで、あまりにやりがいのありすぎるNOVA生徒の会の世話役さんがたへの呼びかけとその後の運営のお手伝いに参加して、ぷつりと止まっていました。


実は、私の友人だと言っていた「ゼネラルユニオン執行委員受講生担当M」というのは、わたし、そうsyuninchyanのことだったのです。びっくりなさいましいたか?すみませんね、だますようなことを書いて。ごめんね。(「だますようなこと」ではなくウソ。しかも意味のない、ミエミエの嘘)


で、止まっていたチラシ配りを昨日ひさびさやりました。(これも、NOVA生徒の会を口実に現実逃避していたことの誤摩化しが利かなくなったと言ったほうが正しいんですが)11月に難波駅近鉄阿倍野駅でくばったときに比べて、もう体が慣れてます。自分が、自分に慣れている。見も知らぬ外国人の方に平気で声をかけて行く自分に慣れている。


朝9時からは中百舌鳥駅ビッグイシューを販売している人、自営業者同士で以前からよく話す人と世間話がてら、ターゲット待ちをしたが、一時間で一人、しかも、達者な日本語で即刻断られた。


梅田の待ち合わせスポット、ビッグマン前で、繊細な感じの青年に声をかけると
'Do you remember me?'とにこやかに言われたが、
'....' ーーたしかに見覚えのある特徴にひっかかるが・・・。
'You taught me at Seifu Jyoho...I am St**'
'Trumpetter? St**!!?'


プロのジャズミュージシャンで、日本のライヴハウスでも演っているヤツだった。女子の友達と待ち合わせだったのだ。ところが近況を聞くとななな、な、なんと半年前にNOVAに講師として働いていたそうで、久々の再会の喜びも暗くなっちまったが、わしもアルトサックスはじめてん・・・・と言うといずれセッションやろうと言ってくれ、そこで分かれた。


その後、違う人に声をかけて、思いっきりその人の気分を害してしまった。「どうしてえ?」と声をかけられること自体にとても腹が立った声で返された。すでに私は止まらなくなっており、相手がこういえばあいう台詞の引き出しから適当なフレーズを繰り出して止まらなかった。最後には、その方は、あさっての方向を向いて「ス、ミ、マセンッ!」私をぶっちぎって立ち去った。まことにすまんことをした。


よほど虫の居所が悪かったと見える。見るからに人の良さそうな、むしろ怒り方を知らない真面目な好青年風の人だったのだ。人がこんなに腹が立つ状況はそうは考えられない。私に考えられるケースは、やはり、NOVAが給料遅配を3ヶ月続けて倒産し、後継会社が出て希望者全員雇用と記者会見で言いながら、前言撤回、クリスマスに帰国した800名に突然の採用見送りのメール。メール!?そうメール・・・。そんなひどい目にあった人ぐらいしか、思い浮かばない。


自分の理解できることだけで世界が回っていると思うのは、まるでダメダメである。知っている限られた材料で現象を解釈してはいけないし、有限な存在である人間に断定出来ることなどなにひとつないのである。あの人はきっとひどい目に会ったNOVA講師の一人だったに違いない・・・・


(注:ゼネラルユニオンとの断交後、800名のうち200名は再再々雇用するとの変更はあった。組合員優先ではあるが・・・。また旧NOVAから新NOVAに移っていたアンダスン氏は団交の翌日依願退職とあいなりました)


その後も商売は続けねばならぬ。頭の引き出しの中に、謝り方を入れておかねば、と思った。
その後は、’Excuse me .I am very sorry for bothering you....'で始まるようになった。
自然な適応。
なかなか好印象をもたれたようで、その後は断られ方も丁寧な説明によるものが多くなった。
「いやあ、実はぼくも勉強しないとなあって思ってはいるんですけど、時間がなくてねえ・・・。
フライヤーはもらっとくよ、ありがとね」・・・てな感じだ。
ま、これで私が困るのは長い話になると、分からなくなることである。
スピーキング能力に比して、聞き取り能力が悪すぎるのじゃ。
ホームページまで来てもらえば、http://web.mac/awpmiya/まで来てくれれば
めんどくさく、誤解の恐れのある口頭での英語の説明が省けるという意識があるものだから、
つい話し込むのを恐れる。


いかんね。その場で話し込んで意気投合して、すぐレッスンを始めようってところまで持って行けるようにせんとな。俺が教えて、相手が教わるという関係を構築しようってやってる活動だからな。次からは分からないときは質問することにしよう。これは得意なはずなのじゃ、イーオンで分からないところを聞き直す技を練習したからな。


サッカーの国際試合が開催されているので全国的にもおなじみの長居公園近辺にネイティヴ教師が集まって住んでいるという話を近所の元NOVA受講生の退職後の悠々自適生活している方に聞いたので、というこの息の長い文章が何処まで続けられるのかと言うパラレルチャレンジ精神もわき上がりつつ、長居駅でのチラシクバリのベストポイントを探していたら、英会話の教室があったので、ネイティヴの先生にチラシを渡してもらえないかと思いついて、飛び込んでみたのだが、受付にいた方は、その教室内でも日本語のレッスンもやっていると言うつつも、チラシを置いてやるとの寛大な姿勢であり、そういえば、組合でも町の小さな英会話教室は良心的で講師とのトラブルなど起こさないとか言っていたことを思い出しながら、感じよく聞いてくださる受付の方に、こちらも真摯にプライベートのポイントなどいろいろ話して売り込んだ。


営業先としては、こっちが断然有望だぜ。外国人の集まるバーぐらいしか思いつかなくて、フライヤーを置いてもらいに回ろうと思っていたが、英会話学校が先だわな。バーは暮れと正月に二軒NOVAの方と行ってみたが、印象は良くなかった。話し込んでしまい終電近い時間になってあわてて出ようとした時に、入店した8時頃とは様子が違っていて、店内のもわんもわんとした空気が外国人の男子と日本人の女子が圧倒的という人口比率によって醸されていて、止めて止まらぬものであろうからして、とやかくいうつもりはないが、


Japanese Lesson for Serious Learners なんてチラシは冷笑の中にそれこそ散って行くようにしか思えず、ちらっと、ちらっとだけだが、こんなとこに出入りしている野郎どもに教えるのはいやだと廃業すら思い浮かべた。う、うらやましすぎる。おっさんの本音で
言えば、妬ましくて教える気になれない恐れがある。


そこへ来て、町の英会話学校勤務のネイティヴに、個人でがんばって地域の子どもたちや社会人の英語力をあげるためにがんばっている経営者から、「この先生に習って、2級試験受けてみたら・・・」と勧めてもらうことの影響力、まさに人間性の昼と夜のちがいの
どっちパートに訴求するか、を想像すると結果は歴然だ。


そんな仕事始めなのだった。


と言いながら、英語のリーディングテキストには、On the Road なんての読んでいますがね。夜はキーボードの練習、ナイトキャップ代わりに志賀直哉。今年の前半の研究課題は「人類史としての世界史」となっています。



今年もよろしく、ご愛読ください。