先住民族の故郷、ドングリア・コンドの危機
メールマガジンからの転載です。多くも人々に、こういうことにこそ興味を持ってほしいものです。
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サバイバル・インターナショナル
先住民族の情報です。
2008年７月
ドングリア・コンド
インド：巨大鉱山企業が先住民族の故郷をねらっている。
「私たちは、山に生命をあたえている。もしもヴェダーンタが金の
ために私たちの山や森を破壊したら、私たちは乞食になるでしょう。
私たちはニヤンギリを彼らにわたすことができません。私たちの命
だからです。」ジツ・カケシカ、ドングリア・コンド（インド）
どこに住んでいるの？
ドングリア・コンドはオリッサ州のニヤンギリ丘陵に暮らし、イン
ド亜大陸でもっとも孤立した先住民族の一つです。彼らの土地は深
い森におおわれ、野生動物もゆたかで、トラやレオポン、ゾウがい
ます。
どんな人たち？
ニヤンギリ丘陵に散在する小さな村落に、約8,000人のドングリア
・コンドの人たちが暮らしています。彼らは斜面で穀物を耕作し、
野生果物や草花をあつめて売っています。彼らは、自分たちのこと
を「Jharnia」と呼んでいます。「川の番人」という意味で、聖な
る山「ニヤン・ドンガル」と、深い森にゆたかな生命をもたらす川
を、彼らが守っているからです。彼らの文化、アイデンティティ、
生活物資は、すべてニヤンギリに依存しています。ドングリア・コ
ンドであるためには、そこで暮らすことが大切なのであり、他の場
所で彼らは生活できません。
どんな問題があるの？
イギリスの鉱山会社ヴェダーンタは、スターライトという子会社を
介して、ドングリアのもっとも聖なる山の頂上で、巨大なボーキサ
イト（アルミニウム鉱石）鉱山を切り開く計画をたてました。会社
は、鉱山採掘許可がまだ下りていないにもかかわらず、アルミニウ
ム精錬所を山麓の町であるランジガルに、建ててしまいました。
計画によると、ドングリア・コンドが数世紀にわたって守ってきた
山頂の森を伐採し、露天掘削をおこなうことになっていて、巨大な
重機械が動き回り、日夜発破作業が続く予定です。工事用道路およ
び鉱石を精錬所に運搬するコンベアのため、帯状に森が伐採される
はずです。
計画が実行されると、もっとも神聖な場所が産廃場となり、ドング
リア・コンドが守り、生命を育んできた川が汚染されて、ドングリ
ア・コンドたちを冒涜することになるでしょう。
どうすれば支援できるの？
インド政府に手紙を書いてください。
'I urge you not to allow Vedanta and its subsidiary Sterlite
to mine the Niyamgiri Hills. The mine will destroy the
livelihood and way of life of the Dongria Kondh, who have
lived in and protected the Hills for countless generations.
If the mine goes ahead, the Dongria Kondh will be left
destitute. The company promises compesantion, which the
Dongria Kondh do not want. All they want is their land'.
宛先
Dr Manmohan Singh
Prime Minister of India
Prime Minister's Office
South Block, Raisina Hill
New Delhi 110 001
India
Fax: +91 11 23019545 /91 11 23016857
（書き出しは、'Dear Prime Minister' です）
ためらわずに！
一般社会からの手紙は、先住民族の権利を守るキャンペーンに、効
果てきめんです。サバイバルや他の団体による大規模なキャンペー
ンで、最近ペルー政府は、いくつかの石油採掘許可地域から、アマ
ゾンの未接触先住民族の住む区画を除外しました。
ドングリア・コンドのこれまでの経緯
2002年
ヴェダーンタが、丘陵でアルミニウム鉱石を採掘する計画を発表。
2005年
ニヤンギリ山麓にあるドングリア・コンドの集落が、精錬所ヘの道
を造るためにブルドーザでつぶされる。
2007年
インド最高裁は、ヴェダーンタのニヤンギリ採掘許可を否決したが、
その子会社のスターライトにライセンス申請を勧める。
2008年
ドングリア・コンドは、鉱山に反対する大規模な抗議行動を、実施する。
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サバイバルインターナショナル
http://www.asahi-net.or.jp/~VI6K-MRMT/survival.htm
