ギャップイヤー
昨日茂木健一郎の話しを書いた後、教育テレビで
茂木さんが出てきて、ギャップイヤーの話しをした。
履歴書に一日でも空白があると傷とされて就職に不利な
日本に比べ、米国や英国では、例えば、転職を自由な期
間を過ごす良いチャンスと見て、一年間新婚旅行したり、
高校から大学へ進学する節目の次期にボランティアをし
たりする人がいて、当たり前のことになっているそうだ。
(みんながみんな、それができている訳ではあるまいが)
(たとえば、英国の労働者階級もそうであるのか、それ
はどうだか分からないが)
この違いがどこから生じるか。英米の個人と組織の関係、
考え方と日本のそれとの違いが指摘されていた。
ま、そこは指摘にとどまり脳の話題へ・・・
脳科学の観点から、脳の創造性を発揮するには、こう
いった空白を作ることが必要なのだそうだ。脳は隙間が
あると自然とそれを埋めようとするので、そこに新しい
なにかが生まれるということだった。
日本のような人の能力のほかに頼るものがない国こそ、
こういった創造性のメカニズムをよく研究し、環境を
整えるべきではないだろうか、という主張だった。
私は、若い頃小説家を目指していたこともあり、生理
的に<なにか溜まってきたぞ>感をもって、仕事の区切
りを付けて、「降りた」ことがあった。
そうやって、
過去にギャップイヤー的な時間を過ごしていたとき、
私は小説執筆に没頭した。人が読んで胸を打つ作品と
は自分でも思えない出来の悪いものだったが、自分に
とっては意義のあるものにはなった。
おれは、こういう生きかたしかできないんだから仕
方ないという思いで、そのときは過ごしていた。
つまり、そう言いながらも、実は世間をはばかる気
もうっすらあったわけ。でも英米の方々はそういうこ
とを、おおっぴらにやっているんだね。
やっぱり。
<蛇足>タカあんどトシの「欧米か」という
あのつっこみだけど、もうひとひねりして、
「日本か!」というつっこみもアリではなかろうか。
リアルなぼけに事欠かない昨今であるだけに・・・。