理論の充実に向けて根本から考え直す


もうすぐ凡人社での講習会の予定ですが、
そこではこのような理屈っぽいことはやりませんので
こういうのが苦手な方もご安心を・・・。
ほんまやで〜。


意識と知覚と言語の関係の仮説的モデル

<乳児の知覚と世界像の形成>

3種類の知覚とその統合
外部知覚(視覚、聴覚、触覚、嗅覚、味覚)と世界像
環境認知(暑い寒い)
内部感覚(満腹、空腹、排泄欲求)


原型的世界像
      世界にはモノと人(保護者など)があり、
      空間(自他末分化あるいは密着感と疎外感の交代)と
      時間(周期的睡眠と覚醒)との中で運動する。
      自己の身体による自らの世界への参入と相互作用
      (運動の種類:対象の補足、移動、手で持つ、食べる、飲む)


乳児の意識 言語運用以前から開始期にかけて
      他者(保護者など)の言語の模倣と喃語=音声言語による相互作用
      喃語1(と楽器演奏や歌唱の快感との比較)
      喃語2(と分節化された言語によるコミュニケーションとの比較)


<成人の言語と意識の仮説的モデル>


意識と行動の諸作用 
行動するヒトの意識の諸相
  1)現在知覚 2)世界記憶と自己意識 3)行動 
  (0)1)2)3)の統合


1)−1現在知覚の受容
1)ー2現在知覚のコントロール
現在進行中の知覚を意志によってコントロールする→常に進行する情報
収集と身体を使っての行動へのフィードバック⇔知覚の更新とフィードバック
2)(1)と平行して)(参照枠としての/永遠に形成途上の)自己意識(価値観)
 と世界記憶(世界観)への現在知覚の繰り込みと更新(世界観と価値観)

3)−1意志に基づく行動の決定(あるいは惰性による習慣の遂行、
他者との共同行動や指示命令に従う、またその逆の場面も含む)
3)−2言語による伝達=言語行為

*2)においては行動する「我」(即自的?)
(0)においては存在する「我」(自己愛、自己評価、自己嫌悪、
他者と関連づけられた己) このレベルにおける夢、ぼんやりと
した夢想、意志的思索や省察および学習などの影響を考慮しなけ
ればならない。これは生き延びるための努力と対局とも言えるが、
根底では通底しているかもしれない。
*文化的次元において社会的に伝達される個々のミーム群(?)
のコアは、この非文化的領域を基盤としつつ、さらに上位に広大
な領域を形成している。


言語の諸相と世界および行動の対応(言語の例は「日本語」)
<内容語のパート(対象性のある言葉たち)>
名詞 対象:モノ ヒト 場所 時間 数(その分類と関連) 
   対象性の概念化、抽象化されたこと・もの 関係/状態/有無
    (*有無の表現はなぜ動詞?万物は流転するものだから?)
動詞 ヒトの動作/感情/意志 モノの運動、変化 
   世界(小環境なども)の変化、状態

   さらに活用変化することによって、
    (*繋辞 あること/ないことを時間、様相)
形容詞 モノ ヒト 世界 の性質/状態/評価
副詞 動詞的変化運動の程度、感覚、評価、


文と出来事(時間(過去=事実/予想や願望)およびその認定や判断
     (様相表現/節+と思う/〜だろう)


文と認識(直接知覚(眼前の「〜が〜」文)/『〜は〜である』的恒真文/
     記憶に基づく『〜だった』『〜した』文→事実などなど)


<機能語のパート>
助詞/助動詞/接続詞
統語機能1 語と語の関係/文と文の関係
言明機能2−1 命題に関する話し手の価値判断/判断の
        確度などの様相
  *判断の様相は直接知覚からの距離や間接的ルートの種類によって
   使い分けられる。
言明機能2−2 命題に関する話し手と聞き手の関係に関わるもの
        情報伝達 『〜よ/〜ね』の使い分け
        社会的関係に関与して『させる』『させられる/
        させてもらう』



昔を思い出して、ヴィトゲンシュタインの「論理哲学論考」に
チャレンジしているのですが、影響を受ける前に自分がどういう
考えなのか素朴なものでもいいから、メモしておかなくては、と
思ったのです。


なにか、こう書かざるを得なかった、というか・・・。
A New History Of Jazz はどうなったかって?
もちろんずっと毎日、気にかけていますよ。
机の上に置いたままで、開いちゃいませんがね。
なはははは。



これが日本語教育にどうつながっていくかと申しますと
授業で教えるときの日本語分析の方法論に連結する予定と
なっています。
そんな遠回りせえへんでもええやんか、めんどくさいなあ
とは自分でも思っているのですが、過去に抱えてしまった
業とでも言うんですかねえ、言語哲学との決着がまだ着い
ていない、という思いもあるのです。


機動警察パトレイバーの名悪役「開発7課の内海課長」も
愛称アルフォンス、特車二課のイングラム一号機との勝負
の決着に拘ったことが墓穴を掘る事になったので、
ほどほどにしとかんといかんけどね。