ネタバレなしの「スカイクロラ」感想


やあ、みんな。個人事業主として、日本語教師のスキルでどこまで生き延びることが出来るかという、危ないけども楽しい実験を実行中のshyuninchanが、今日は仕事の合間に、おかんを病院へ連れて行った後、「スカイクロラ」を見て来たよ。


ミニシアター系の映画レベルの高品質をば、アニメに付与し得たのじゃないかと思ったよ。じっくり延々と抑制の利いた演出だった。ときどき眠くなったからそう言うのではないよ。庵野秀明が、はじめて押井カントクの映画で最後まで寝なかったと言うほどだ。そういえば、スペシャルサンクスでも庵野カントクがあがっていた。


プチ押井祭り開催中のsyunincyan。今日がメインイベントで、前座が「凡人として生きるということ」を読む、であり、クロージングに「他力本願」を読む。クロージングが始まったところで、もうすぐ、NHKの関連番組が始まる。その前に感想を書いているところ。


前作「イノセンス」は、アニメ界の現況で最大最高のことをやったとカントク本人がいうだけあって、(「他力本願」より)、裏を返せば、今回のには、そこまでの完成度の高さを求められないということでもあるわけだ。


そこを、演出術で補って、合格点以上の仕上がりにもていったとは、言っても、いいんじゃないだろうか。「ポニョ」がアニメーターであるカントクがやりたい放題やった作品とすると、こちらは、演出家の技で見せる作品なんであろう。空中戦闘シーンでは、やりたいことをやろうとして、迫力出していた。


たぶん、第二次大戦期風の本格的な空中戦を映像化なさりたかったのだろう。
パトレイバーで、リアルな東京をアニメ画面に定着し、攻殻ではリアルな香港とネット空間からのパワーの侵入を示唆する映像表現までやったお方だ。イノセンスで、よくできた人間並みの人形と、リアルな人間も木偶人形とあんまり変わらないのでは?のようなアニメ世界を「未来」のニューヨークを舞台に展開した。


それから、キルドレという存在の映像化に挑戦した。キルドレは原作者のお手柄だろうが、それを映像化することに3年かけたわけだ。



48歳の、大人成分がまだまだ不十分な私に、あ、そういうことね、それ大切ね、という共感らしいものはあった。ラストの人間ドラマ部分と空中戦闘場面のシークエンスには大層、力があった。このラストに向かって、ゆうっくりごろ〜りごろ〜りと重い石を押して来て、どっっす〜〜んと落としたアニメ映画でしたのね。


しかし.目の衰えのせいか、わたしには戦闘シーンはよくついていけんかった。ああ、目が、目が、みたいなことがあった。だから表裏を成す半分については、私はなにも言えない。


これから見られる方は、「トップガン」でも見て、空中戦シーンの素早さに慣れてから劇場に行った方が、より楽しめるかも、です。
あと、ついでに、エンドロールの後に、もうワンシーンあるので、途中で席を立たない方が良いですよ。今日私が行った上映館は明かりを付けなかったので、誰も立とうにも立てない状態だったがな。



時間切れ、テレビテレビ・・・。


あんまり感想にはならなかった。まあ、いいや、見た記録だ。