現場を持つ日本語教師の実践研究会の構想


本ブログを読んで下さっている日本語教育関係者の皆様、特に現場を持っている日本語教師の皆様、とりわけ関西圏に在住している方々で、
現場の問題解決にあたり、理論的なアプローチをとって取組んで行きたいとお考えの方へ。


もし、今、日頃そういった場がないものかとお探しでありましたら、小生が場所を提供することができることとなりましたので、お知らせする次第です。条件は現場に関わっていらっしゃる方ということだけです。


場所は兵庫県夙川です。これは、コアライブラリー協会の夙川直営教室兼事務所として一月からオープンする場所です。私はここで、コアライブラリー協会のお仕事を担当するものですが、幸いなことに当協会のご理解とご協力を得て、空いている時間を日本語教育関係の使用も許可されることになったものです。


空いている時間帯は、午前中から午後の早い時間にかけてです。生徒さんの募集も今年1月後半から始める予定です。


研究会の趣旨は、現場の教師が抱える問題解決をメンバー同士で協力し合って遂行しようというものです。
教え方はもちろん、チームワーク、職場環境の改善、自己研修の方法などが考えられますが、なにより、問題がどこにあるのか、問題だと感じていることを、正しく解決を図ることができるよう、正しい問いとしてとらえ直すことから入ります。


こういった方法を私は、日振協主催の研修で学びました。私は修了できなかったのですが、今でもいろんな仕事や人生の場面でもまずここから取りかかり、役に立っていると思っています。既成の考え方や、自分自身の個人的な主観を一度括弧に入れます。心の中の感情的な不満を、客観的な問題設定へと変換して、解決への糸口とします。
先行研究など現場の外の利用できるものがあれば、利用します。
解決策として出した案を実行してみて結果を評価し、新たなラウンドを開始します。


また、私はこの方法を研修で学びつつあるときに、非常に類似した「発想法」、文化人類学川喜田二郎氏のKJ法というものをたえず思い出していました。思いつくままアイデアポストイットに書いて、広げて張り出し、似た者同士を結びつけて分類し、問題を整理して行く手法は、始めての体験でしたが、本で読んだ例とそっくり同じだと思いました。私が読んだ本は中公新書『発想法』「続発想法」「野生の復興」です。


これらの著書で川喜田二郎さんは、創造性と民主的な取組みの結びつきの重要性をいたるところで説いておられます。
私もこういう手法を研究過程の土台に据えるのが良いだろうと現時点では考えておりますので、集まる人との関係も民主的でありたいと
考えております。


理論的なことは苦手だけど、問題が深い、解決したいという気持ちが強いとおっしゃる方にも門戸は開かれています。
私の会社は、会社というのも憚られる民間の個人経営のものです。お客さん=個々人の生徒さんとの関係さえしっかりしていれば、どこからも文句を言われる筋合いのないものです。特にどういった縛りもない場として立ち上げますので自由にどんなことでも話せる場として運営して行くつもりです。私が言いたいことは、分かっていただけると思います。


一足先に、顔見知りの日本語教師の皆様に年始の挨拶として出したメールには次のような内容を書きました。
日本語教師のためになることには何でも取組む場、生徒さんのためになることを研究できる場になればよいなあと考えています。
そのことを本当に実行し実現できるきっかけづくりの場となることを目指しています。


ご自分がどちらかというと個性的な人間で、意見が合わない人がいたら、揉めるだろうから止めとこうなどとは考えないでください。
意見は十人十色、違って当たり前です。
何が幸福かという価値観の根底になるものも人それぞれ違います。ですから一人ひとりが自分が幸福だと思うことを追求する権利があります。世の中の偉そうなことを言う人の中には、他人の幸福まで自分の尺度で測って、お前は間違っているというとんちんかんな人がたくさんいます。私はそういう人間ではないと自分では思っています。
私自身の問題や解決を押し付けることがないようにきつく自分自身に戒めたいと思っております。私の考える問題も、みなさんの持ち寄るたくさんの問題の中のひとつとして扱っていただければよいと考えています。


ここまで書いた中には、具体的なことはあまりありません。そのせいで、よくわからないという方は、このブログのコメント欄なり、メールなりでご質問ください。私は、特定の思想信条をあいにくながら持ち合わせておりませんので、なにかの組織団体に知らない間に引っ張られたなどということは決してありませんのでご安心ください。


そういったことに関連して言えることは、すくなくとも私の胸の内にあるのは、非寛容な思想信条は敢えて持ちたくないし、そういったものとは距離を置きたい、という気持ちです。そういったものを批判的に吟味検討するのはどちらかといえば、得意な方かもしれません。


専門的な内容の教育の仕事を続けて来た者としては、先に書いた民主的なやり方でメンバーの創造性を刺激して形にしてきた経験と実績は
ある、ということです。


参加ご希望の方は、私のところにメールで連絡先をお知らせください。当然ですが個人情報は厳守致します。
その後は連絡を下さった方とお互いの都合をやりとりしながら、最初に集まる日程の調整を私がします。


お問い合わせについても、出来るだけ丁寧にお答えします。しばらく様子を見てから、という方もいらっしゃるでしょう。それもその方のスタイルです。この企画に今のところ締め切りはありません。


付記として。
当分はこの企画よりは、夙川での日本語教室の運営が優先されます。
研究会で知り合った方の中から、日本語教室を手伝っていただけないかと声をかけさせていただくこともあるかと思います。
変なことにならないように私も十分気をつけて運営するつもりですが、この点をご承知の上でご連絡ください。


日本語教室のことになると、個人的な利益追求と日本語教師の方々のパラダイス構築とのはざまで揺れに揺れ、悩ましいのですが、他の日本語学校よりは多めに利益配分するようにはしたいが、わたし個人の生活基盤の安定は当分確保させて下さいよね、という気持ちでやっています。正直なところを評価して下さい。よろしくお願いします。


↑ 急に下手に出てます。器が知れます。研究会の理想を綴る時とは、ちょっと違う人格が入っている模様です。


以上です! 


みんなで今年をもっといい年にしようっ!