授業のアドバイス

自分で勉強する、とは? (小学校5年生から中学1年生向け)

T「試験が近いんやってな」 S「うん」 T「勉強してんの」 S「まあね。好きな科目だけ」 T「自分でやる時、どんなふうにしてんの」 S「教科書覚えたり、プリント見たり」 T「分からんとこは、どないすんの」 S「分からんとこは分からんから、ほっとく」 T「あ…

現場を持つ日本語教師の実践研究会の構想

本ブログを読んで下さっている日本語教育関係者の皆様、特に現場を持っている日本語教師の皆様、とりわけ関西圏に在住している方々で、 現場の問題解決にあたり、理論的なアプローチをとって取組んで行きたいとお考えの方へ。 もし、今、日頃そういった場が…

ペーパーバックリーディング

木曜日は、空いている日。(あっしは、土日は仕事があるので、うらやましがらないでください) 昨晩からパーパーバックリーディングにチャレンジした。 大阪プラザホテルのジュンク堂拡張で行ってみたところ、洋書半額セールで50%オフだったので、ハイン…

日本語能力試験文法問題誤答パターン

背伸びして2級に挑戦する生徒さんたちの誤答パターンをまとめてみた。2級を急いでやった場合である。 答え合わせをして解説する時に、間違いがどうして間違いか、正答がどうして正答か、時間を取って解きほぐしてやる必要があるレベル。 しかし、説明すれ…

フレーゲの論理的意味論と日本語(教育)

前回のコラムの続きです。お題を二つ(フレーゲと日本語教育)並べて、私にとってもつなげられないと、自分がなにをやってることやら分からなくなるかもしれないので、自分のために、見通しをつけるためにアドリブでやってみますよ。よいですかい? 外国人に…

日本語教育の経験が第2言語教育全般にとって貴重である訳

What does the the “full-fledged” mean? Before I acutually taught such a course,I could not imagine the achievement of 2000 hours` learning concentrated into 2 years.It was very different from 2000 hours spread over 10 years (The standard o…

Do you Know what the professional is ?  Part 4  日本語教師のスキルのコア ー理解させる技ーその1

その中でとくに日本語で日本語を説明するときの大技小技を紹介する。本来方法論として体系化して提示したい所だが、今回の記事は、その試論と思っていただきたい。 当たり前のことから始めて、せっかちな方にはすまないが、初級の語彙と表現、文法、見合うレ…

Do you Know what the professional is ?  Part 3 ハイクオリティを支えるスピードと密度

今回は、ベテランの先生のレッスンを見学させてもらって、得たことをまとめてみました。 先々週遠く江戸まで下って(京都が中心だった頃は、関西人は江戸へ下ると言っていたのだ。小松左京氏談)、英語教室を29年やっている方の授業見学をさせていただいた。…

分かるとは何か/おまけにコースデザイン資料公開と目標設定

『畑村式「わかる」技術』(畑村洋太郎)<講談社現代新書>という本を読みました。 著者は、もと機械設計者で、幅広く技術開発や事故の調査(専門分野の筆頭が「失敗学」)をなさっている方の書いた本ですが、その全体が、私が関わったコースデザインからそ…

Do you Know what the professional is ?  Part 2 プロの最低限の条件とは、授業を成立させられること

前回は、プロの条件とは、結果が出せる事である、そのために必要なのは、専門的な能力、そして、うまくいった経験の蓄積だという事を書きました。システムとしての学校が、教師、学習者に成功経験をあたえられない場合の「不幸」な現状についても触れました。…

Do you know what the proffessional is? Part1プロの条件とは、結果が出せる事

プロフェッションとは、オックスフォード英語辞典によりますと、特別な訓練と技術を要する職業となっております。専門職と訳せばよいでしょうか。私はこれに、結果を出さなければならないという条件を付け加えます。結果を出す事によって報酬を得、見返りに…

About defects of japanese language education system

あっちのホームページ: http://homepage.mac.com/awpmiya/Menu3.html あっちのホームページは外国人のお客様集めのためのサイトです。 (将来的には、日本語で英語教室(コアライブラリー)の関連記事、 日本語コンサルタントとしての御案内もあっちでやる…

失われたカン

脳の奥底にはしっかりと対応プログラムが 叩き込まれている。自信はある。 だが、一ヶ月近くも現場を離れていたので、 明日のプライベートレッスンには、 正直言って不安がある。 てきぱきとできるかなあ、と。 クラス授業とプライベートじゃ勝手が違うもん…

この間、授業を見せてもらった先生へのメールです。

長編です! おやつやコーヒーなどをご用意してお読みください・・・0)先生の態度が、遠慮がちで、ややおそるおそる 学生に接している感じでした。 学生に対して、自信を持って接してください。 基本的には、 笑顔で、今日もあなた方に教えられて嬉しいとい…

最近、あまり経験がない方や半年経っていない方の

授業の様子をたくさん見て、アドバイスしているうちに 基本的なポイントがまとまってきたので、書きます。 経験がない方の共通点はゆるいことです。 教えるべきターゲットの理解、把握が緩い。 ターゲット項目に絡めて教えるべきネタが少なく時間が余る。 説…

結び

さて、前回まで自慢たらたら書いてきた日本語学校について 最後に書いた良かった点を強調して、ひとまずこの項目を 終ります。 それは、多国籍であったところです。 初級で必ずフィリピン人が混ざったのは意図的では なかったのですが、結果的には非常に互い…

初級が、前項で説明したような到達度だと

「中級から学ぶ日本語」のような、初級の次にやるには なにかとたいへんな教科書もなんとかなるものである。 (橋渡しをしても、初級と中級の教科書の落差に 学生がかなり困難を感じ、そこで学習が止まる学生が 出ることに気づいたのは、関西の4コマの学校…

4コマ授業と5コマ授業の違い

4コマと5コマでは、1日ごとの授業をする感覚は あまり変わらないのだが、コースデザインをする立場、 コース設計との相関で集団としてのクラスの仕上がり を評価する目でそのコース全体を見渡したときは、 別物にさえ見える。 5コマ世界を知らない人は、…

良い学校とは?

現実の日本語学校は経営上の条件など、諸処の「現実的条件」に しばられて思うような日本語教育ができない現状に喘いでいる。 昨今では学習者の能力不足、意欲の低下、労働目的の学生など 日本語学校の存在意義自体も問い直さなければならない状況だ。 しか…

学習の基本:ワーキングメモリの拡大

留学試験対策の第一回模擬試験の結果について 話していたのだが、分析を頼んだ先生から、 接続詞が入った後の部分が聞き取れず、あるいは読み込めず 誤答に至っている例が多々見られたということだった。 貴重な発見だ。 その先生には、このテストのフィード…

会議について

OO先生 一ヶ月前の悪夢の会議に続いて、 今回もうまくいったとは言えませんでしたね。 今日の会議をきっかけに、もう一度 会議について考えてみました。 会議は大切ですが、単にこちらの意図を伝えて 思うようにやってもらうものと 考えていては、つまらない…

昨日のことを忘れるクラス、原因と解決

初級前半を2回やりました10人のクラスです。 初級2回目では、 単語と主要文型は個別に「チャレンジの時間」に 覚えたかどうかチェックして、ひとりひとり 必須項目を自分のペースで消化してもらい、 それと同時に学習法を身をもって体験させました。 (ま…

主任が指導法を「指導」する

当たり前のことをことさら読まされるのが嫌な人は 今日の日記は読まないでください。 専任Aさんの場合 目の前で授業中に教室から図書室に出てきた 学生を注意せず、そこでネットをやっていた。 遅刻した学生に対しては、事務室で遅刻届けを 書いてからでない…

今日はちょっと違う話題を・・・

英語教師の集まりに参加する機会があった。 実は、訳あって、そんな集まりにも顔を出しているのであった。 日本語教師を英語教師と比較してみた。 ここで言うのは、 日本語ネイティヴが外国人に日本語を教える場合と 同じく日本語ネイティヴが、第2言語であ…

ありがちなアドバイスですが、

緊張と緩和by桂枝雀 今日はテンションあがりっぱなしの授業を見学、 指導させていただきました。 前半終わりまで見ていて、学生もだろうが、わしが疲れた。 後半、トーンを落とし、声の上げ下げを使い分けるように 示唆した。 それと後ろの席まで、全体を見…

今日は、我ながら会心のアドバイスができたと思った。

見学させていただいたのは海外で二年教えた経験のある方。 クラスは初級の後半に入ったばかりだが、学習が苦手なタイプの 人たちをできる人たちから分離して、初級前半のやり直しを 一度終えたという、おも〜いクラスである。 口が重い、理解に時間がかかる…

新人講師に話していて

ここ最近で自分でも手応えのあった喩え話です。 プロの日本語教師とこれからプロになろうとする人との違い。 プロの場合、サンタクロースのように背中の辺りに (目には見えない)大きな袋を抱えて教室にやってきます。 クラスみんなの欲しいプレゼント(教…

今日の主な仕事 最近の知的関心

今日は、仕事の様子を紹介します。 専任Aさんと新人講師Bさんの授業が「早く終わる」問題について 話し合う。 採用予定者Cさんの中級レベルの語彙と読解の模擬授業を見る。 アドバイスもする。 その後、授業の打ち合わせ。 新人講師Dさんに急遽クラス変更し…