南の島の夢


こんな夢を見た。


南の島に着いて、イギリス人の旅行代理店の案内係、男性と女性二人と現地
のコーディネーターと室内のような丘のような所を歩いて上った。私はたい
へん満足し安心していた。
誰とも話さないが、意思の疎通は常時できていた。
私は住んでこそ居ないが、最初の訪問以来心の中ではこの島の人でもあるの
だ。ああ、懐かしい。
海が見えて来た。カッテージ風の4階建てに案内された。ベッドルーム兼居
間兼教室のようなそこのニートな装飾に満足し、説明を聞き終わったので、
数十年ぶりのこの島を記憶だけを便りにひとりで歩くことにした。
ゴキブリの集団が中くらいのスピードで移動しているのをみつけた。殺虫ス
プレーをみつけたときは押し入れに逃げ込むところだったが、全部に噴霧し
た。ひっくり返ってひくついているのを確認した。
記憶を手探りで呼び戻す努力をしながら歩いていた。
北方面に行った事がない。できるだけ、北へ行こう。
見覚えのない建物(前回の訪問後に作られたのだろう)の向こう側に、記憶
にある海岸が見えた。懐かしい。


名前を知らない島の若者と老人がのんびり作業をしていた。繁華街に来た。
ティーンエイジャーが屯していた。何か、前向きな、楽しくて為になるイベ
ントの準備中のようでもあり、もう始まっているようでもあるが、分からな
い理由がコミュニケーション不足のせいなのか、イベントそのものの性質が
そんなもんなのか、それも分からない。


夕方になると、危ない若者も出かけてくるので、そろそろ宿に戻らなければ
ならない。最初に案内されたコンクリートの建物の二階のドアの向こうは若
者向けクラブだった。薄汚れた背広の背中を見せて上がってくるのは日本人
の若いチンピラだ。仕事をしに来ているのだ。
自分が泊まるものだと考えていた部屋には後から来たイギリス人の子供のグ
ループが入って、もう寝支度を住ませていた。こまっしゃくれたイギリス人
少女が、不審者ではないかと警戒しながら、何の用か尋ねた。アレックスと
クリスはどうした、いまどこに居るか知っているかと、言おうとしたが、二
人のその名前が正しいのかどうかあやふやだったので、名前を間違えたら終
わりだと気がついて、黙って去った。


帰る途中でハワイまたは西海岸に寄り道。運転するのは母親か。のぼりの坂
道の途中で、渋滞に遭いストップ。すると坂の向こうから大型のトラックや
クレイン車などがぽんぽん飛んできて、車を飛びこえて行く、それが止まら
ない。何度も頭上に落ちてきそうになって、ああ、これでおしまいかと思う
のだが、なぜか後方へ飛去ってセーフ。警察の車が坂の向こうから来た。
しかし、通り過ぎただけで何も情報は得られなかった。


覚醒に近い状態で、平地に一本の木が見えた。次に海と青空と流れる雲が見
えた。見ている間は、それがどうしても、今、どこかの遠隔地のリアルタイ
ムの像だと思えてならなかった。二枚の絵が重なった。同時に7時の時報
聞こえ、目が醒めた。


分かった事
夢と言葉とは相当隔絶していて、ここに書いたのはほんの一部であって、本
当に見た夢とはかけ離れている。改めて、痛感した。
わざわざこれを書こうと思ったのは、今日の夢が素晴らしい幸福感があり、
それはこの南の島の夢を見たのが始めてでもあったからだが、現地の人との
交流部分がすぐに抜け落ちて思い出せなくなったし、島の環境、社会状況も
分かっていたのにそれらもすぐ抜け落ちてしまった。書いた文章は夢そのも
のの代理の機能すら果たせないつまらないものでしかない。が、これくらい
でも残しておいて、良い夢を見た記録として残したい。


ドリームジャンボが当たったら、あの島に本当に行くだろう。
その可能性だけがぼくが生きる意味の根幹にあるのだから。


相変わらず、あほなことを書いている。
南の楽園 パラオに興味を持った方はこちらの記事もご覧ください。
「2010-11-17 パラオ 珠玉の島での特別な瞬間」(記事一覧から表題を選択)



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