良い学校とは?

現実の日本語学校は経営上の条件など、諸処の「現実的条件」に
しばられて思うような日本語教育ができない現状に喘いでいる。
昨今では学習者の能力不足、意欲の低下、労働目的の学生など
日本語学校の存在意義自体も問い直さなければならない状況だ。


しかし、私が以前勤めていた学校は、造船会社が利益を
国際社会に還元するために設立した学校だったので、
経営資源に恵まれ、豊かな達成があった。
辞めて他の学校をいくつも体験して知ったすばらしさを
お伝えしたい。
(陰で税金対策だのなんだの言われることはあったが、
 わしゃ、そんなこと知らん)


まず待遇が良かった。
地方にあるハンディを乗り越えて優秀な人材を集める
ためだったのだろうが、
私の場合で、高校教師と同格の基本給と一ヶ月の賞与が
保証されており、かつ、月金のうち一日は研修日で出勤の
必要はなかった。
(研修日は今はもうない)


設備も十分だった。
社員研修用の建物の一部に教室、教員室、事務室などを作り、
特筆すべきは大教室のLL教室、
それから百人以上で使える食堂と本格的な厨房、
宿泊施設、浴室などなど。
ただ、別のところの学生用寮は日本人社員も住む社宅だったが、
これは当時の基準でも古くて不満がよく出た。
私はそこで舎監として学生の隣人だった。


5人の専任に7人の学生で始まり、最初の数年は最大で30数名どまりの
学生を相手に運営していた。
授業料は就学生相手の学校の中では最低ラインであり、
授業料で人件費が出ればよいという方針だったようだが、
それにも不足していたはずで、関連会社の寄付に頼っていた。
ともあれ、教員全体の質の高さという最重要ポイントはクリアできていた。


たいてい現状50分(または45分)4コマがおおいが、
一日5コマの経験がない人に言いたいのは、
5コマと4コマでは別世界だということだ。
人生の重要な一時期を日本語学習に賭けてやってくる
就学生にはぜひ5コマは必要だと私は思っている。
4コマでさえ集中力が続かない学生が多いこのごろではあるが、
まあ、話を聞いてください。


5コマと4コマでどう違ってくるのか。
(続きは明日)